てんびんばかり(河島英五)
♪真実は1つなのか どこにでもころがっているのか
いったいそんなものがあるとすれば どこまで行けば見えてくるのだろう
肝臓病で亡くなった河島英五の初期の名作 詩の内容が実に重いんです。
1stアルバム ”人類” に収録されていましたが シングルカットもされました。
友達が殴られて仕返しをしに行った男が
殴った相手も友達だったので困ってしまった話とか
大勢の人を殺した男がいて 今度はこの男が殺される番になって
誰も何も言わない みんながそれに賛成した という話とか
8分以上にわたって重い内容が続きます
♪誤魔化さないでそんな言葉では
僕は満足できないのです
てんびんばかりは重たいほうに
傾くにきまっているじゃないか
どちらももう一方より重たいくせに
どちらへも傾かないなんておかしいよ
しかし結局この曲はさほど話題にならず
B面にあった”酒と泪と男と女”のほうが有名になってしまい
いつのまにかA面とB面がいれかわってしまいました。
てんびんばかりがどちらにも傾かないのは
両方の皿で価値観が違うから なのでしょう
こぶしを上げる人々 と 手を合わせる人々
がわかりあえる日はくるのでしょうか