瞳の片隅に初恋を感じる16時からの それもあ里っ沙

ハロヲタのための24のガヴォット第16番ホ短調

酸化物

酸素は地殻の半分近くを占め、希ガス以外のほとんどの元素と化合するので
地球上にはありとあらゆる酸化物が存在しています。
多くの元素は酸化物の状態がむしる安定で
単体や他の化合物が酸素と反応して酸化物になるときに熱を出します。
この現象が速いスピードで起こるのがいわゆる燃焼で多量の熱や電磁波が発生するわけです。

銅 鉄 アルミニウム などの金属は天然に存在するわけではないので
これらの化合物を還元して金属の単体を作っているわけです
この作業を 製錬 とか 冶金 とかいいます
最近は 精錬 という言葉が 製錬 と同じ意味で使われたりしていますが
本来は異なる意味の言葉で 昔の 広辞苑 には

製錬・・・鉱石から金属を取り出すこと

精錬・・・金属をきれいにすること

となっていたと記憶しています。


イオン化傾向の小さい金属ほど酸化されにくいわけですから
逆に製錬(冶金)はしやすいわけで
人類が金属を利用してきた歴史はほぼイオン化傾向の小さい順になっています。

冶金のしやすい金や銅がいちばん古く それから鉄
イオン化傾向の大きいアルミニウムなどは近代になってからです。



金属の鉱石も金属元素の酸化物を主成分とするものが多く
鉄は 磁鉄鉱 や 赤鉄鉱  アルミニウムは ボーキサイト です
鉄の場合は溶鉱炉で熱によって還元することができますが
アルミニウムの場合は 融解塩電解 という方法を用いなければならず
この方法は多量の電力を必要とします。



非金属元素もまた多くは酸化物の形で地球上に存在しています。

地殻で2番目に多い元素である ケイ素 は
酸化物である 二酸化ケイ素(鉱物名でいうと 石英 とか 水晶)や
さらに他の元素も含んだケイ酸塩鉱物(長石 雲母 角閃石 輝石 カンラン石)として
多種多様な鉱物や岩石を作りいわゆる大地を形成しているわけです。 

水素は水として  炭素は二酸化炭素として存在していました。


なぜ過去形になっているかわかりますか


もともと地球上には有機物はおろか単体の酸素*1すらありませんでした。



現在地球上にある有機物や酸素


植物が光合成によって作ったもの   なのです。


何十億年前だかわからないけど光合成を行う生物が現れて
大気中の二酸化炭素と水から有機物を作るようになって
その副産物?としての酸素が大気中に増えていった
そうすると今度はその酸素を使って有機物を代謝する生物が誕生した。
(かなり乱暴な書き方だけど議論の中心はそこではないので・・・)


現在の地球の大気には単体の酸素が20%ほど含まれていて
多くの有機物はある温度以上になるとこれと反応して燃焼します。
燃焼してできるものは二酸化炭素であり水であるわけで
その元素が本来あった安定な形 酸化物 になるわけです。

*1:おわかりのこととは思いますが、酸素という言葉は単体の酸素をさす場合と元素の酸素をさす場合があります。念のために元素の酸素は青色単体の酸素は赤色で表示したあります