瞳の片隅に初恋を感じる16時からの それもあ里っ沙

ハロヲタのための24のガヴォット第16番ホ短調

酸素の単体

原子番号8番の元素である酸素の単体には2種類あって
酸素原子が2個結合した2原子分子からなる  酸素 と
酸素原子が3個結合した3原子分子からなる オゾン である

このように同じ元素からできている単体が複数存在するとき
それらは たがいに同素体である と表現する

だから 酸素 と オゾン はどちらも 酸素 の同素体 である

おかしな日本語になるけれど 要するに
酸素 という言葉は 元素の酸素 をさすときと 単体の酸素 をさすときがある

とくにこの場合2つある単体の一方を元素の名称と同じ名称で呼んでいるので
たいへんややこしいのである
センター試験にもこの区別を問う問題がよく出るし
同位体*1という全く違う意味の言葉も存在するので混乱しやすい

分子式で書くと 単体の酸素はO2 オゾンはO3 ということになる。

<よく問題集にのっている問題>

100リットルの酸素に無声放電を行ったところ
同温同圧で体積が95リットルになった。
生成したオゾンは何リットルか。


酸素がオゾンになると体積が減少するわけです。
3モルの酸素から2モルのオゾンができるわけだから
3リットルの酸素がオゾンになると2リットルになる。
(どちらも気体ですから物質量と体積は比例します)
そこで

反応した酸素の体積を 3Vリットル としましょう

そうすると生成したオゾンの体積は 2Vリットル になります
減少した体積は5リットルですから  3V−2V=5
したがって V=5  2V=10  となって

生成したオゾンは  10リットル  と簡単に出るわけです。

*1:ウラン235とウラン239のように原子番号が同じで質量数が異なる原子どうしをたがいに同位体という。同素体が物質どうしをくらべる概念であるのに対し同位体は原子どうしを比べるので全く意味が違う