酸素の単体
原子番号8番の元素である酸素の単体には2種類あって
酸素原子が2個結合した2原子分子からなる 酸素 と
酸素原子が3個結合した3原子分子からなる オゾン である
このように同じ元素からできている単体が複数存在するとき
それらは たがいに同素体である と表現する
だから 酸素 と オゾン はどちらも 酸素 の同素体 である
おかしな日本語になるけれど 要するに
酸素 という言葉は 元素の酸素 をさすときと 単体の酸素 をさすときがある
とくにこの場合2つある単体の一方を元素の名称と同じ名称で呼んでいるので
たいへんややこしいのである
センター試験にもこの区別を問う問題がよく出るし
同位体*1という全く違う意味の言葉も存在するので混乱しやすい
分子式で書くと 単体の酸素はO2 オゾンはO3 ということになる。
<よく問題集にのっている問題>
100リットルの酸素に無声放電を行ったところ
同温同圧で体積が95リットルになった。
生成したオゾンは何リットルか。
酸素がオゾンになると体積が減少するわけです。
3モルの酸素から2モルのオゾンができるわけだから
3リットルの酸素がオゾンになると2リットルになる。
(どちらも気体ですから物質量と体積は比例します)
そこで
反応した酸素の体積を 3Vリットル としましょう
そうすると生成したオゾンの体積は 2Vリットル になります
減少した体積は5リットルですから 3V−2V=5
したがって V=5 2V=10 となって
生成したオゾンは 10リットル と簡単に出るわけです。